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実際に起きたバイオレンスストーリー(回想編) [過去の経験談]

管理会社側の指定業者であることを良いことに、
500万円くらいで済む工事だったのに、
2,000万円の見積もりを出したんです。

当時の私にとっては、
かなり高額の見積もりだったので、
私も膝がガクガクして、
指先もプルプル震えながら提示しました。

見積書を見たファッションブランドの社長は、
しばし考えたあとに、やっと口を開きました。
「この金額を払えば、
 あなたが全部終わらせてくれるんだよね?」

悪くない手応えを感じたので、

「もちろんです! 私に任せてもらえるなら、
 大家さんは、私が納得させます。

 ただし、この見積書でOKだったらです。
 この見積書そのままでOKなら、全てを終わらせます。」

と、強気に出たんです。

実は、私はこのビルのオーナーさんとは
結構仲が良かったので、
話をまとめる自信がありました。

当時、80歳くらいだったオーナーは、
当たり前ですけど戦争体験者でしたし、
元日本軍の軍人だったので、
元自衛隊だった私のことを
すごく気に入ってくれて、評価も高かったんです。

問題なく2,000万円の見積もりが通って、
やったのは500万円の仕事。

当たり前ですけど、
これでいきなり1,500万円の利益が出ました。

27歳で独立して2年間やってきて、
29歳で突然貯金が1,500万円も出来たんです。

それまでずっとプロミスやアイフルから
お金を借り続けていた人生だったのに、
借金を返済しても、1,000万円以上のお金が残りました。

お金の話というのは不思議なもので、
誰かが大金を持ったりすると
どういうわけか話が広まっていくものなんですね。

私も例外ではありませんでした。

大金が舞い込んできて、少し経った10月のある日、
埃まみれになりながら解体工事をしていると、
一本の電話が掛かってきました・・・・・・・・・・・・・

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